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音楽酔族館

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「For Love」 Dick Lee

東京の西早稲田に面影橋(おもかげばし)という場所がある。

東京で最も桜が美しい場所。

東京で唯一残されている路面電車である都営荒川線と平行して流れる神田川にそって、

競うようにソメイ・ヨシノたちがしなをつくっている。


         面影橋



夜のソメイ・ヨシノは妖艶すぎるのでSoul Musicでないと太刀打ちができないが、

昼は少女のような姿をみせるから、

シンガポールの宝と呼ばれるアーティストの曲をたずさえてみる。

Dick Leeの「For Love (1995)」。


この作品はセンシティブでセンシュアルな雰囲気をまとっていて、

同じアジア人として時にジェラシーを感じてしまうことがある。


そんなDick Leeの音楽が、

昼間のソメイ・ヨシノによく似合う。




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「卒業写真」 荒井由実

基本的に有名すぎる名曲には触れない主義だが、

こんな私でも「卒業」という言葉にはなぜか甘酸っぱいものを感じる。

自分自身が「卒業」というものを感慨深く経験したわけではない。

だけど「卒業」という言葉のもつ語感というか、

その響きにいまだに何か特別なものを感じる。


           卒業



荒井由実の「卒業写真」は1975年の作品だが、

この曲をリアルタイムで味わった方はほとんどいなかったという。

なぜなら1975年はオイルショックによる極端な就職難で、

当時の卒業生がこのような曲に感情移入できるほど余裕がなかったのだという。


最近、松任谷由実さんがこの曲をセルフ・カバーされているのを聴いて、

正直、がっかりした。


時間というものは何人たりとも戻せないのである。

だから懐かしむのだ。

「卒業写真」はデジカメのjpgファイルより、

色褪せたもののほうが美しいのだと思う。




「海にうつる月」 たま

ジュースをのんだら本当にほどけてしまった。

海にうつる月は私から全ての言葉を奪い、

全ての理屈をとりはらった。


この滝本晃司という男は、たまというグループのGeorge Harrisonなんだろうな。

Beatlesもそうだが素晴らしいバンドは3人目があなどれない。


           海にうつる月



景色が耳に浮かび、

ななめのまま、

ゆるやかなまま、

私はひっそりとうなだれた。


海にうつる月は、

この耳にただまぶしい。




「グランプリ」 大貫妙子

まるでフランス映画を観るような、

スノッブでいて柔らかく、そして知的な、

この国では突然変異のような音楽だったんだろうな。


音楽は世と人につれるというけど、

この5拍子はほとんど振り向かれることはなかった。


           grandprix.jpg



フェラーリの赤と、

空の蒼と、

チェッカーフラッグと、

遠くに立ち上る黒煙。


色が眼に浮かんでは消えた。


私がもし映画監督だったら間違いなく使うけどね。




「夏の終わり」 オフコース

あれから20数回の夏を過ごし、

時代も変わり、

私も変わった。


大切にしていたものをないがしろにするようになり、

物事をあまりにも合理的に考えるようになった。


以前は敏感に感じたものも、

今では、眼を凝らさないと見えなくなってしまったかもしれない。


             the end of summer



オフコースの「夏の終わり」。


この曲をひとりで聴いて、

自分のなかの鬱積を慰めていた頃の自分は、

もう、私の中にはいない。


あれから唯一変わらないことは、

この曲を今でも心から美しいと思えること。


そして久しぶりにこの曲に触れて感じたことは、

時はさらさらと流れているということ。




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